教育・研究活動
研究開発

平野 靖(兼任室員・助手)

■研究開発事項

  1. 大学ポータルによる情報発信と電子図書館

■研究開発概況(テーマごとの課題内容と成果、今後の課題等)

1. 大学ポータルによる情報発信と電子図書館

情報連携基盤センター情報基盤システムデザイン研究部門では大学ポータルシステムの開発を行なっている。大学ポータルシステムとは、大学内に散在する学術情報、学務情報、人事情報などを一元的に閲覧者に提供するシステムであり、閲覧者はコンピュータ、携帯電話,あるいはPDAなどを通じて情報を得ることができる。また、閲覧者は大学ポータルシステムに“ログイン”することにより、個々の閲覧者に適した情報を獲得すること、あるいは閲覧者自身が興味のあるジャンルを選択することが可能となる。したがって、例えば、文学部の学生に対しては奨学金の応募案内や単位取得状況などを、工学部の教官に対しては工学部向けセミナーの案内などを、そして地域住民には名古屋大学の紹介と産学連携の案内などを、というように、閲覧者が属するグループに適した情報を提供することが可能になる。図1に大学ポータルシステムで表示される画面の例を示す。図1(a)はログイン前の画面であり、ユーザIDを発行されていない人でも閲覧することができる。図中上部の“ユーザID”、および“パスワード”のボックス内に情報連携基盤センターが発行する全学IDと対応するパスワードを入力することにより、個人化されたページ(図1(b))を閲覧することができる。このページは閲覧者に割り当てられた権限の範囲内で閲覧者自身がカスタマイズできるため、個々人が必要とする情報にすばやくアクセスできるようなページを構築することができる。この個人化は情報提供者にとっても効率的に機能する。現在は掲示板に張ったり、印刷物として回覧したり、あるいは窓口で個人に手渡すなど、ピンポイント的、あるいは即時的な情報提供が必ずしも可能ではない。大学ポータルシステムによりこれらの問題は解決されると考えられる。
 ところで、附属図書館は学術情報の宝庫である。附属図書館と大学ポータルシステムの融合により、たとえば、附属図書館が購読している電子ジャーナルを、それを必要とする閲覧者に能動的に送る(あるいは存在を通知する)ことが可能となると考えられる。つまり、従来は主としてユーザが図書館に出向いて情報を探し出す必要があったが、附属図書館が大学ポータルシステムを通じて情報を積極的に閲覧者に提示できるようになる。これによって、学生・教官の教育・研究活動をより積極的に支援することが可能になる。また、附属図書館が所蔵する貴重な古文書の公開により社会貢献も期待できる。
 大学ポータルシステムを有効に活用するためには、ユーザ(閲覧者、情報提供者)の積極的な参加が必要となる。そこで、“大学ポータル編集局”を設置し、情報提供者への窓口となるとともに、閲覧者のニーズ調査、および新たなサービスの企画・立案・実装などを行なう。
大学ポータルシステムは来年度(2003年度)から試験運用を開始し、利便性の高いシステムのあり方を検討する。さらに、平成2004年度からの本格運用を目指して、開発・実験を行なっていく。

図1 名古屋大学ポータル(コンピュータのWebブラウザでの表示)
(a) ログイン前 (b) ログイン後

■成果のリスト

[論文等]

  1. 梶田将司、平野靖、間瀬健

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